第21回参議院選挙
第21回参議院選挙は、自民党37議席、民主党60議席、過去最低だった1989年の36議席に次ぐ大敗を喫した。非改選を合わせた与野党の議席は、与党が105議席、野党その他が137議席と、参議院において野党勢力が過半数を握ることとなった。
開票日、日本テレビからのお誘いで、日テレの報道特番の二部(PM 11:45~AM2:00)となる“NEWS ZERO NEXT GENERATION”に出演させて頂いた。番組の中でも、お話したが、今回の参議院選挙の敗北の原因は、年金記録問題もあるが、やはり、政治とカネの問題、特に事務所経費の問題で、安倍総理が閣僚に詳しい説明を求めず擁護したことが、小泉内閣以来、国民に財政再建ために負担増(高齢者控除の廃止、年金保険料の引き上げ、定率減税の廃止)をお願いしているのに、政治家だけは何か誤魔化して悪いことをしているのではないか、政治家だけが良い思いをしているのではないかとの怒りをかったことが大きな敗因であったのではないかと思う。一方で、出演者の多くの方から、最低限の生活が保証されなくなっている、派遣社員に関する法律の規制緩和が元凶であり、改正を行った与党の責任だといった発言が多く出されたが、国民の多くの方々が、今迄の与党の政策が弱者切捨てで許せないと判断し、民主党に一票を投じたとは、どうしても信じがたい。民主党が主張する農業生産者保証や、月額2万6千円のこども手当てや、基礎年金の全額税負担については、財源の根拠が希薄で、国民の大半が支持したとは思えない。農業生産者保証は、農家の自助努力を損ねるし、自給率を上げるために税負担を本当に国民が望むのだろうか、また、こども手当は同時に配偶者控除や扶養者控除の廃止を伴っており、こども手当の対象外の中学生以上の子供を養う家庭には負担増になるのであって本当にそれで良いと思っているのか懐疑的だ。更に、基礎年金の全額税負担は、消費税5%(13.3兆円)を全額充当しても不足するし、地方受取分の5.5兆円をどの様に穴埋めするのか、また、国税分の7.8兆円の一部は基礎年金の国庫負担分だけではなく医療費や介護費にも充当されているが、その部分をどう工面するのか財政的根拠に乏しいのに、国民が支持しているとは信じがたい。だから、番組では、財源をしっかりと示した上で、民主党が主張する社会主義的な、大きな政府を目指す政策か、自民党が主張するサーフティーネットの見直しは行うが、自己責任を前提にした自由主義的な、小さな政府を目指す政策か、しっかりと次期衆議院選挙で真を問うべきであると発言させて頂いた。安倍総理の出処進退については、番組では「今、辞めるべきでない」という札を挙げさせて頂いた。私は、まずは、今回の大敗の原因を分析し、国民が望む政策を自民党がしっかり示すことが重要であり、そのために党内の体制をどうすべきかという観点から安倍総理は出処進退を決めるべきであり、直ぐに辞めれば潔いかもしれないが、本質を置き去りにして辞めれば全て一件落着ということにはならないと思う。
与党にとって今後、政局は大変厳しいものになるが、一部から批判のあった衆議院での大多数による強引な法案成立をある意味反省し、国民のための政策を民主党の協力も仰ぎながら実施してゆくしかない。
民主党も、参議院での国会運営を政争のために利用するのではなく、国民のための政策を共に議論して頂きたい。
今回の選挙結果を受けて、日本の政治が混迷し停滞するのではなく、21世紀の国造りのために、国会での審議が前向きなものになることを心から切望する。
7月 31, 2007 経済・政治・国際 | Permalink | コメント (0) | トラックバック (0)


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